股関節唇損傷で手術を決断。体験者が語る手術までの流れと当日の様子

麻酔マスクを装着されて手術前の全身麻酔を受ける中年男性患者 けがに苦しむ日々
麻酔科医の合図とともに、眠りについた。手術は、もう始まっていた

診断は「股関節唇損傷」、手術が決まるまで

MRI検査の結果、私の股関節の痛みは「股関節唇損傷」によるものだと診断されました。
胡坐をかくだけで激痛が走り、しばらく歩くこともままならない状態。保存療法では改善が難しいと判断され、手術を受けることになりました

✅ 手術の内容

今回行う手術は関節鏡視下手術と呼ばれるものです。
これは、股関節の周囲に数か所小さな穴をあけて、そこから関節鏡(内視鏡)と専用器具を挿入し、損傷した関節唇を修復または除去するという方法です。

また、私の場合は股関節の骨の形状にも異常(FAIなど)があったため、骨を削って形を整える処置も同時に行うことになりました。

手術中は、股関節に隙間を作るために足を強く牽引(引っぱる)する必要があるとのことで、体はしっかりと固定されるそうです。

主治医からは「傷口は小さく回復も早い手術で、他の外科手術と比べてもリスクは大きくない」と説明を受け、少し安心しました。


妻の不安と、手術を選んだ私の想い

妻は今回の手術に対してかなり慎重な姿勢をとっていました。
以前、私が胆のう摘出手術を受けた際に、術後の痛みで苦しんだことがあったからです。
その記憶があるため、妻は「できれば手術をしないで済む方法があれば…」という気持ちが強かったようです。

しかし私は、胡坐がかけず、長時間歩くことも困難な状態に大きな不便とストレスを感じていました。
このままでは日常生活に大きな支障をきたすと判断し、手術を受けたいと伝えました。

最終的に、妻も不承不承ながら手術に同意してくれました。


✅ 手術前の検査について

手術前には、麻酔科と内科での問診と確認がありました。

  • 普段服用している薬の確認

  • 生活習慣や既往歴のチェック

といったもので、MRIはすでに撮っていたため、その他の大がかりな検査は特にありませんでした。


手術前日までの準備と入院

手術が決まってから実施されるまで、約1か月の期間がありました。
その間に、入院に必要な衣類や洗面道具などを準備しました。
妻は日中パート勤務のため、ほとんどの準備を自分で行いました

入院は手術前日の午前中
この日は術前の説明や準備があり、夕食はなしとのこと。
少し緊張していたせいか、食欲もほとんどありませんでした。


✅ 術前の注意事項

  • 手術当日の朝7時までは水分摂取OK

  • 麻酔後は腸の動きが止まるため、回復するまで飲食は不可

  • 術後の経過を見て、水分摂取が再開される

また、手術に向けて、

  • 左脚に弾性ストッキングの着用

  • 丁字帯(T字帯)と術衣への着替え

  • 自分の足で歩いて手術室へ移動

という一連の流れの説明がありました。

説明を聞いたあとは特にやることもなく、妻にはいったん帰宅してもらい、私は病室でiPadで電子書籍を読みながら静かに過ごしました


いざ手術へ ── 麻酔から眠りに落ちるまで

手術当日の朝、妻が病院まで付き添ってくれました。
本人よりも心配そうな様子だったので、

「そんなに大きな手術じゃないみたいだし、心配しすぎなくて大丈夫だよ。ただ、終わるまで待たせちゃうのは申し訳ないけどね。」

と声をかけました。


✅ 手術室までの流れ

「行ってくるね」と妻に告げ、いよいよ手術室へ。

  • 前室で名前と生年月日、手術部位の最終確認

  • 自分で手術台に横になりスタンバイ

すぐに看護師さんたちが手際よく術衣を脱がせ、各種モニターや機器を体に装着していきます。
やがて麻酔科の先生がやってきて、こう声をかけました。

「これから麻酔を入れていきますね。次に目が覚めたら、もう手術は終わってますよ。心配しなくて大丈夫です。」

そう言われた直後、顔にマスクがかぶせられ、ひんやりとした薬液が点滴から入ってくる感覚がありました。
天井のライトがぼやけ、意識がふわっと遠のいていきます。

よく「麻酔でどこまで起きていられるか?」なんて話がありますが、その余裕すらないほどあっという間に眠りに落ちていきました


次回予告:手術後の痛み・回復・リハビリ生活

ここまでが、手術当日までの流れです。
次回は、術後の痛み、入院生活、リハビリの実際について詳しく綴っていきます。

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