妻の妊娠と私の不安──うつと生活のバランスを考える日々

グレーのスーツを着た男性と、カジュアルな服装の女性が寄り添い、幸せそうな表情を浮かべている。女性はお腹に手を添え、夫は優しく見守っている。 うつ病闘病記
新しい命の喜び──夫婦で迎える大切な瞬間

新しい命の喜びと心配

赤ちゃんは順調に育っていました。
私と妻は産婦人科でエコー画像を見せてもらうたびに、嬉しさのあまり泣き笑いになってしまうことがよくありました。
診察は平日の昼間だったため、長子は一緒に行くことはできませんでしたが、エコー写真を見せると、とても喜んでいました。

しかし、そんな中で妻はある心配を抱えていました。
それは、「私が再びうつになってしまわないか?」 ということでした。

長子が生まれた当時、父親としての責任やプレッシャーを感じ、それがうつの要因の一つになっていたのではないか——妻はそう考えていたようです。
確かにその頃の私は、仕事のストレスに加え、父親としての責任感が重圧となり、精神的に追い詰められていた ことを思い出しました。

妻からその心配を打ち明けられたとき、私は驚きました。
「私の気持ちをそこまで理解してくれていたのか」 と、改めて妻の存在の大きさを感じました。

私は妻にこう伝えました。

「確かに、一人目の時はうつになった原因の一つだったかもしれない。」
「でも、今は仕事のプレッシャーもないし、一人目を育てた経験もある。」
「前みたいにうつがひどくなることはないと思うから、安心して。」

この言葉で妻は少し安心してくれたようでした。
しかし、その一方で、私自身の中には少しの不安が残っていました。


収入の不安と生活の選択

実際のところ、私には少なからず不安がありました。
この時、私は36歳、妻は34歳。

長子のときに比べ、体力も落ちている。
収入も県庁に勤めていた当時に比べるとかなり減っている。

家族3人での生活は何とかなっていましたが、新しい命を迎えるとなると話は別です。
当然、もう1人分の生活費が必要になります。

しかし、外に働きに出るとなると、母の問題が出てきます。
母は認知症と診断されたばかりで、日中1人でいることに少し不安があります。

一方で、クラウドソーシングでの仕事はどうしても収入が不安定です。
収入が不安定な中、家族4人での生活を維持していくことができるのか?
このままの働き方で大丈夫なのか?

色々な不安が頭をよぎります。

さらに、私が受給しているのは 障害年金3級 のため、子供を扶養に入れても年金額が増えるわけではありません。
県や市からの援助があるようですが、それだけで生活が安定するわけではありません。

しかし、いくら考えても答えは出ません。

私は、「もし生活に困るようになったら、そのときに外に働きに出るしかない」 という考え方に切り替えました。
今はあれこれ心配するよりも、まずは無事に子供が生まれてくることを第一に考えよう。

母も、長子も、家族全員が新しい命を心待ちにしていました。
この気持ちを大切に、今は家族とともに穏やかに過ごしていこうと決めました。


出産に向けた準備

そして翌年になり、出産予定日が近づいてきました。

病院での妊婦健診では、お腹の子は順調に育っている とのことでした。
妻と二人で安心し、ますます出産の日が待ち遠しくなりました。

私は 病院の父親教室 にも参加しました。
一人目の経験があるため、新しく学ぶことは少なかったものの、「いよいよなんだな」 という実感が湧いてきました。

また、二人目ができたらすぐに使おうと考えていた、ベビーベッド、チャイルドシート、ベビーカー などの育児用品もそのまま保管していました。
ただ、細かいものは新しく揃える必要があったため、家族3人で買い物に行き、出産準備を万全に整えました。

いよいよ、あと少しで新しい家族が増える——
そんな喜びを胸に、妻のお腹の赤ちゃんが元気に育っていくのを見守っていました。

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