うつ病の症状 ― 身体・思考・感情・行動への影響
ここまで漠然と「うつがひどくなった」と書いてきましたが、具体的には次のような症状が現れました。
うつ病の症状は個人差がありますが、私の場合はひどくなると以下のような状態がほぼ同時に起こっていました。
思考や感情の変化
- 何もできなくなりそうで休むことが怖い(心が休まらない)
- 過去の出来事を後悔し続ける(頭の中で何度も同じ後悔がリピートする)
- 未来に希望が持てない(どうせこの先も何も良くならないと感じる)
- 自己否定感が強くなる(「自分はダメな人間だ」「価値がない」と思い込む)
- 罪悪感に押し潰されそうになる(「自分がいるだけで迷惑をかける」と考えてしまう)
- 考えがまとまらない(思考が混乱し、物事を順序立てて考えられない)
- 物事の判断ができなくなる(何を選んでも間違っている気がして決められない)
- 他人の好意を素直に受け取れない(「本当に優しくしてくれているのか?」と疑ってしまう)
- 何をしても楽しくない、達成感がない(趣味や娯楽をしても心が動かない)
- 何も感じなくなる(嬉しい・楽しい・悲しい・悔しいなどの感情が湧かない)
- 無気力感が強くなる(何をするのも面倒、何を始めても続けられない)
- 何かをしようとしても、すぐに忘れる(記憶力が著しく低下する)
- 涙が止まらない(ふとした瞬間に理由もなく涙があふれる)
- 焦燥感が強く落ち着かない(じっとしていられず、ソワソワするが、何もできない)
- 突然のパニック発作(息苦しくなり、心臓がバクバクし、体が震えることがある)
身体の症状
- 慢性的な疲労感(何もしていないのに体が鉛のように重い)
- 極端な眠気及び不眠(疲れて眠く感じるが、どんなに疲れていても眠れない、どんなに眠くても寝られない)
- 寝つきが悪く、何度も目が覚める(熟睡感がなく、朝起きるともっと疲れている)
- 朝極端にはやく目が覚めるが、体が動かせない(起き上がる気力がわかない)
- 食欲の著しい低下(まったく食べられなくなる)
- 体重の大幅な減少(短期間で数キロ単位で減る)
- 消化不良や胃痛(ストレスで胃腸の調子が悪くなり、食べると吐き気がする)
- 頭痛・肩こり・腰痛(特に理由もないのに体のあちこちが痛む)
- めまい・ふらつき(立ち上がるとフラフラする、視界がぼやける)
- 手足の冷えやしびれ(血行が悪く、体温調整ができなくなる)
- 筋肉の強張りや震え(特に緊張した時に手足が震える)
- 口の渇きや喉の違和感(唾液の分泌が減り、話すのも辛くなる)
- 異常な倦怠感(トイレに行くだけで息切れし、動くのが億劫になる)
行動への影響
- 日常生活の維持が困難になる(洗顔や歯磨きすら面倒に感じる)
- お風呂に入るのが苦痛(シャワーすら浴びる気力が出ない)
- 家の掃除や片付けができない(部屋が荒れていても、片付ける気力が湧かない)
- 服装や身だしなみに無頓着になる(髪を整えるのも面倒で、無精ひげが伸びる)
- 家から一歩も出られない(外出するのが怖く、引きこもるようになる)
- 買い物や電話すら苦痛になる(レジでお金を払うのが怖い、電話をかけたり受けたりするのが怖い)
- 他人との会話ができない(言葉がうまく出てこない、呂律が回らない)
- メールなどの返信ができない(内容を理解し、返答を考えるのが億劫になる)
- 周囲との接触を避けたくなる(家族や友人と会うのも辛くなる)
環境への反応
- 音に過敏になる(ちょっとした物音で驚く、大きな音が怖い)
- 外の世界が怖くなる(見知らぬ場所や人に恐怖を感じる)
- 天候に影響される(曇りや雨の日は特に気分が沈む)
- 現実感が薄れる(自分がこの世界にいるのかどうか分からなくなる)
自殺念慮と希死念慮
- 自分が存在すること自体が辛くなる(生きているだけで申し訳ないと感じる)
- 死ぬことばかり考えてしまう(特に夜、ベッドに入ると「どうすれば楽に死ねるか」を考える)
- ふとした瞬間に衝動的に死にたくなる(事故に遭えば楽になれるのに…と考える)
まとめ
うつ病は単なる「気持ちの問題」ではなく、身体・思考・感情・行動のすべてに影響を与える深刻な病気 です。
私はこのとき、自分の状態がどれほど深刻なのか客観的に把握することができませんでした。しかし、今振り返ると、まさに 「うつのどん底」 にいたと思います。
うつの症状は人によって異なりますが、「いつもと違う」と感じたら、早めに専門医に相談することが重要です。
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